向坂準之輔「自分はスターになれる人間。『コイツの打撃は日本トップだな』と感じてほしい!」

 

 

5・10「KNOCK OUT REBELS SERIES.10」の[KNOCK OUT-UNLIMITEDスーパーフェザー級/3分3R]で高梨玲次郎と対戦する向坂準之輔。極真空手、『格闘代理戦争』からプロ3戦を経てUNLIMITEDに初挑戦する向坂は、大きな野望を持って格闘技に臨んでいる。そんな彼が語るビジョンとは?

 

 

 

 

 

──向坂選手はここまで、MMAでプロ3戦しているんですね。

 

向坂 はい。3戦して2勝1敗ですね。直近の試合は3月で、1RKO勝ちでした。

 

──ここまでの3戦は、自分ではどうですか?

 

向坂 順調に強くなれてるなと思うし、やっと環境が少し整ったなという感じですね。去年はフリーでデビューしてすごくバタバタしていて、必要な練習ができてない時期に2戦したんですけど、やっぱり浮わついちゃって、それが負けにつながったと思っていて。今年からはOOTA DOJOに所属させてもらうことになってヘッドコーチがついたことで、メンタリティーもよくなったし、ゲームプランとかもちゃんとチームで決めてから臨めるようになったので、すごくいい形でKO勝ちできて、ここから一気に覚醒というか、いろんなポテンシャルが試合で出せるというような手応えを感じています。

 

──今回はKNOCK OUTに初参戦して、UNLIMITEDに初挑戦ですが、まずKNOCK OUTやUNLIMITEDにはどういうイメージがありますか?

 

向坂 まずUNLIMITEDに関しては、もうメチャメチャ面白い競技、ルールだなと思っています。自分の能力にもすごく合ってると思うし、お客さんが見る分にもすごくエンターテインメント性があるというか、動きがあるので、楽しんでもらえるようなエキサイティングなスポーツだなという印象がありますね。それから団体運営に関しては、記者会見だったり会場演出だったり、メチャメチャ選手のモチベーションが上がるような形で運営をしてくれているので、すごく闘いやすいし、プロとしてすごくモチベーションをもらえるような運営環境だなというのを感じます。

 

──なるほど。

 

向坂 単純にハタから見て、一般的な格闘技ファンの方が見た時に、特に煽り映像とかもなく、ただ体育館とかで簡素な入場で試合するよりも、派手な入場ゲートがあって、煽り映像があって運営の体裁がしっかりしてるところがカッコいいし、ちゃんとした舞台なんだなという印象になると思いますし、そういうのを出る側としても感じるので、そこが魅力的だし、すごくいい運営だなと感じますね。

 

──今回、UNLIMITEDに出ることになったのは、どういう経緯だったんですか?

 

向坂 4月4日の常葉大会に練習仲間のサポートで帯同したんですが、そこで初めて観戦して、もう本当にさっき言ったような運営とかルール、競技に魅了されて、「こんな面白いものないな」と思って。それで東京に戻ってすぐに太田代表と、今出場しているKROSS×OVERの島村直希CEOに「出たいです」って直談判したんです。「じゃあつなげるよ」と言ってもらえて、出させていただけた感じですね。

 

──本当に熱望だったんですね。

 

向坂 はい。もともと認知はしてたんですけど、やっぱり生で見て熱だったりとかを感じて、「魅了された」という表現がピッタリだと思います。

 

──では今後は、MMAと並行してUNLIMITEDもやっていきたいという感じですか?

 

向坂 そうですね。その第一歩として落とせないと思いますし、本当にスカ勝ちを見せたいです。

 

──これまではずっとMMAの練習をしてきて、今回UNLIMITEDに向けて特に意識した練習というと?

 

向坂 大きく2つあって。まずOOTA DOJOの練習は太田さんが仕切ってくれているんですが、自分がスパーリングする時は完全にUNLIMITEDルールでやっていて、自ずとサッカーボールキックとかもアリなので、スクランブル(MMAにおけるキワの攻防)が速くなったりしています。もう一つは、それこそ今回セコンドにも入ってもらうんですけど、前回自分がサポートで帯同した石渡寛崇君と週1回、打ち込み練習とかを一緒にやってるんですね。MMAと違って組みでのブレイクがけっこう早かったりするので、キワの打撃のシチュエーションとか打ち込み練、ドリル練を彼と週1回やっているんです。大きくこの2つが、UNLIMITED対策になっています。

 

──ではその練習で、UNLIMITEDの基本はだいぶ掴めてきている感じですか?

 

向坂 はい。もともと極真空手をやっていた時から「こんな競技があったらいいな」って、ずっとぼんやり自分の中で理想として描いていたぐらいなので、すごくハマってるなと思いますね。自分がもともと持っているものと、これまでにやってきたことを生かしながらやれるルールだなと思います。

 

──今回の相手は高梨玲次郎選手ですが、会場に行っていたという4月の常葉でも活躍していましたね。

 

向坂 本当に、その大会で一番印象に残ったのが高梨君でしたね。最初に見た時に、たぶん伝統派空手とか日本拳法の選手かなと思って。

 

──確かに彼は、伝統派空手の出身です。

 

向坂 特有の飛び込みだったりとか、右の突き、右の回し蹴り、ハイキックなどはすごくバネがあって危険だなと思ったし、すごく元気いっぱいでハツラツと動くアグレッシブな選手で本当に勢いがあるので、持って行かれないように気をつけなきゃなという印象がありますね。

 

──自分としては、どう闘ってどう勝ちたいと思っていますか?

 

向坂 高梨選手はメチャクチャいい選手だなという印象はありつつも、単純に僕とは打撃能力とか格闘能力のレベルが違うと思っているので、普通に真っ向からやってねじ伏せようと思っています。

 

──正面衝突でいける?

 

向坂 はい、どの局面でも倒せると思っているので。倒し方も、何パターンもイメージできてるんですけど、お客さんとか山口元気代表、島村CEOが「もう今年中にでもタイトルマッチを組ませてあげたいな」と思うような鮮烈な勝ち方をしたいですね。

 

──空手時代から含めて、自分的に一番好きな倒し方はありますか?

 

向坂 腹ですね。腹を効かせて倒すのが一番好きで、僕の美学です。

 

──腹ですか。「相手が、腹が効いて倒れ込むのを見るのが好き」という選手もいますが、そういうわけではない?

 

向坂 僕はそんなサディスティックな性癖ではないんですけど(笑)、単純に、腹で倒れたら言い訳できないじゃないですか。自分の意思でヒザを突いてしまっているので。まあ、本当は自分の意思じゃないんですけどね。アゴにパンチが入って倒れたとかだと、言い訳の余地があるというか、「ラッキーパンチだった」とかって言えるじゃないですか。でも腹ではもう言い訳は絶対できないから、腹で倒したいんです。

 

──「完勝」感が強いんですね。

 

向坂 あとは単純に、ケガさせたくないなと。顔面で倒すとなると、アゴに入ってキレイに意識が落ちればいいですけど、目とか鼻とかが折れると後遺症が残っちゃうじゃないですか。アゴも割れちゃうかもしれないし。ボディだったら内臓破裂なんてそうそうないので、KOの時は苦しいですけど、試合が終わったら本当にノーサイドでいられるというか。そういうところも含めて好きですね、腹で倒すのが。

 

──相手にとっては残酷な優しさじゃないですか(笑)。

 

向坂 そうですけど、やっぱりアゴとかケガさせちゃうのは本当にイヤなんですよ。僕は、競技は競技で終わりたいので。そういうのも含めて腹で倒すのが好きですね。

 

──ある意味、別の意味でサディスティックかもしれません(笑)。

 

向坂 そうかもしれないですね(笑)。でも当日も腹で決めたいし、理想的な勝ち方をご覧いただけるかと思います。

 

──初参戦なので、キャリアのことも少し伺いたいんですが、ABEMAの『格闘代理戦争-THE MAX-』(2024年)で平本蓮チーム「BLACK ROSE」の一員だったんですよね。

 

向坂 はい、蓮君が出してくれました。大学の時に極真空手をやっていて、社会人になってから28歳で大塚隆史さんのT・GRIP TOKYOに入ったんです。そこで一般会員としてやっていたら、平本選手もそこで大塚さんと練習するようになって。

 

──ああ、T・GRIP TOKYOは、平本選手が参加していた剛毅會の拠点でもありましたね。

 

向坂 そうなんです。そこで自分が選手をやりたいとなった時に、篠塚辰樹君が大晦日に冨澤大智選手と試合が決まっていて。僕がサウスポーで体格も冨澤選手に似ているから、剛毅會の昼練に来てみなよということで参加して、蓮君と知り合って。それで年明けに「ABEMAで『代理戦争』があるんですけど、いい選手いないですかね?」と大塚さんに言いに来て、大塚さんが「向坂がちょうどいいんじゃない?」みたいな感じで言ってくれて。それで蓮君とスパーリングして、じゃあ出ましょうかとなった、という経緯です。

 

──では、けっこう運もあったんですね。

 

向坂 本当に運ですね。もともとは蓮君の幼馴染の選手が出る予定だったんですけどケガしちゃって、代理を探していたところだったので、本当に運でチャンスが巡ってきたっていう感じです。

 

──そしてその後、練習仲間のサポートで行った常葉で、UNLIMITEDと運命的な出会いを果たしたと。

 

向坂 本当に運命的な出会いだと思っています。このチャンスを本当に掴み取りたいし、こういう運が巡ってくるところとか、自分のファイトスタイルだったりというのは、スターになれるものだと思ってるんです。どんなに強くても、スターになれないだろうみたいな人もいるじゃないですか。でも僕はスターになれるものがあると思っていて。そういうものを持ってる人間はやっぱりスターになるべく努力しなきゃいけないし、蓮君が僕にしてくれたみたいに、今度は自分が周りにチャンスをアテンドしたりするような存在になりたいですね。そのためにもKNOCK OUTやKROSS×OVERでタイトルを獲って、影響力をつけて周りに還元したいと思っています。

 

──では最後に、当日の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

 

向坂 感じてほしいところが二つあるんです。一つは、「コイツは打撃ならもう日本のトップだな。これから海外の強豪と、日本を代表して闘っていくんだな」ということ。それだけ強烈な打撃を見せるので、それを楽しみにしてほしいです。もう一つはデビュー前から思ってることなんですけど、試合の次の日は月曜日じゃないですか。僕の試合を見た人が、「しんどい一週間がまた始まるけど、じゃあ俺も頑張るか」とか、仕事でも家のことでも勉強でもいいんですけど「向坂が頑張ってるから、俺も頑張るか」って思ってもらえるような闘いをしようと思っているので。その二つを感じてほしいです。

 

──分かりました。ありがとうございました!


プロフィール
向坂 準之輔
生年月日:1995年1月29日
所属:OOTA DOJO
出身:東京都多摩市
身長:168cm
戦績:MMA 戦績
       3戦2勝(1KO)1敗