「とにかく面白い試合をしたいんです。勝っても負けても……いや、勝ちます!」

 

 

6・21「REMY presents KNOCK OUT.65 ~THE KNOCK OUT 2026~」の[KNOCK OUT-BLACKバンタム級/3分3R]で知花優太と対戦する工藤“red”玲央。今年をラストイヤーと決めている中で、3月の試合では1RKO負けを喫して連敗。後がないと自らも認める中、この試合にかける思いとは?

 

 

──まず3月の龍希戦を、今振り返ると?

 

工藤 龍希選手のその次の試合とかも拝見させてもらったんですけど、単純に、強かったなあと思いましたね。練習や対策してきたことが全くできなかったので、自分史上本当に最悪な試合だったなと思います。すぐ終わっちゃったし。

 

──昨年をラストイヤーと決めて、その後撤回して、改めて今年を最後にすると決めてからの連敗。そこで考えたことは?

 

工藤 いや、もうしつこいんですけど……去年10月の川端駿太戦で3分3R闘ってみて、ダウンがなかったらどうだったのかなという展開もあったし、フルに闘える自分がいたので、これでやめてしまったら後悔が残ると思ったんですよね。だから今年まではやらせてもらおうと思ったんですけど、やっぱり今年で、もういろいろと区切りをつけているというか。体力というより、回復力とかがちょっと間に合わなくて、ケガとかも多くなってるので。だから変わらず、今年でしっかり締めくくりたいと考えてはいますね、自分では。

 

──その中で、一つ一つの試合がより一層大事になってくると思うんですが、そういう状況の中で、今回の試合をどう位置づけていますか?

 

工藤 原点じゃないですけど、お客さんに「あの試合面白いな」とか「そういう試合をするんだ」とか思ってもらいたいんですよね。自分が好きでキックをやっていて、それで勝ちたいというのは当たり前なんですけど、やっぱり見てる人に何かしらを与えないといけないなと思っているので。

 

──それを代々木という大きい舞台で。

 

工藤 本当は、3月に負けたからここは出られないと思ってたんですよ。でも一応、今年の頭から3月、6月と試合したいと、自分の中では決めていたので、3月の試合に負けてもすぐ練習を再開して、試合する準備はしていたんです。だからお客さんに、本当に熱い試合、いい試合を見せられるようにしたいです。3月みたいにすぐ終わって、よく分かんないような試合は、本当に失礼だと思ってるので、しっかり試合しようと思っています。

 

──今回の相手は知花優太選手になりました。4月の沖縄大会はプロデビュー戦でしたが、いい勝ち方をした選手です。

 

工藤 そうですね。だから、また前回みたいなことになる可能性はあるとは思います。でも一度、もうそういうことをやってしまっているので、もう本当に何もできずに終わるっていうのは絶対ダメだなと。相手も強いですし、デビュー戦とは言っても、地下格闘技の試合を何十戦もやってるので、試合運びだったりは普通にプロだなと僕には見えました。しかも4月の試合は、逆転して勝ってるんですよね。相手が優勢かなと思ったら逆転しましたよね。そういう破壊力もある選手なので、そこはしっかり意識して挑まないと。毎回毎回、油断はしてないですけど、本当に集中力を切らさずに、もう絶対に目を切らさないというのが一番大事だし、意識しているところですね。

 

──前回、何もできなかった試合の後だけに、という気持ちが強いわけですね。

 

工藤 そうですね。もう後がないのは、ずっとそうなんですけど、「もうこいつ終わったな」とには見られたくないんですよ。もう体がボロボロで、もうパンチも見えない、蹴りも蹴れない。だからやめます、というわけじゃないので。

 

──では相手が前回のように勢いよく出てくるのは想定の上で、そうなっても粘り強く闘うというイメージですか?

 

工藤 はい、粘り強く闘おうと思っています。その中で、倒せれば倒したいなと。

 

──昨年7月の比嘉龍一戦のように、それこそ一撃で倒して勝った試合もありました。あの時のように、倒すイメージもしっかりありますよね。

 

工藤 そうですね。もちろんKNOCK OUTという団体は倒したら盛り上がるし、みんなが喜んでくれるので。僕の場合、みんなが「何かうれしい」って言って喜んでくれるから、笑いも起きるんですよね。そうやって笑いも起きるというのは、やっぱりいいですよね。他の選手にはたぶんないことだと思いますし。

 

──確かに、そうですね。

 

工藤 僕も、笑われるのは本当に全然恥ずかしくないし、むしろうれしいんですよ。だから勝って喜ばれて、みんな笑顔になってるプラス、やっぱり笑いも起こせるようにしたいですよね。そこで興行が盛り上がれば、僕はそれでいいので。次の試合が楽しみです。

 

──ただ、短時間で終わってしまった龍希戦はともかく、フルラウンド闘った川端戦の時も、工藤選手独特の動きは少なかったように思えるんですが。

 

工藤 分かりましたか。あの試合は真剣にやっちゃったというか……相手もそういうタイプだったので。やっぱり、相手のそういうところを崩すのが僕のいいところでもあったんですけど、あの時は同じ感じで付き合ってしまいましたね。川端選手がいい選手だったのもあるんですけど。確かに、僕らしさは少なかったですね。あの試合の時は「もうすぐ最後だから」という気持ちでいたので、真面目になりすぎたというか。常に真面目で、ふざけてるつもりはないんですけど、より一層、真面目になっちゃいましたね。

 

──試合の中で工藤選手らしい動きを出していくためには、ある程度余裕もないとダメなのでは?

 

工藤 そうですね。だからそこを、自分がどう作るかだと思います。川端戦はやっぱり、余裕がなかったんですよね。2連勝してるのに余裕がなかったというのも、また面白いですけどね。

 

──そこは性格もあるでしょうしね。

 

工藤 やっぱり、もう必死なんですよ。だから試合で余裕を持てる人はすごいですよね、本当に。

 

──ではこの2連敗の中では、余裕を持つ余地はあるんですか?

 

工藤 はい、ある意味開き直っているというか、もっと大きく見れば、ここ4戦で2勝2敗じゃないですか。みたいな感じで思ってるんで。?2戦、4戦2勝未敗だと思って。未敗か。だから連敗してるからどうのではなくて、今回、自然に行けるかなというのが一番大事ですね。

 

──自然に自分らしい試合ができれば、以前みたいに勝つこともできると。

 

工藤 はい。自分のペースに持っていければ勝てると思ってるので。

 

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

 

工藤 熱い試合、「この試合面白かったなー!」と思ってもらえる試合がしたいんですよ。 KO負けでもKO勝ちでも判定でも、とりあえず勝っても負けても、「この試合面白かったな」って、お客さんに一番評価してもらえる試合にします。いや……「勝っても負けても」って言ってちゃダメだな。勝ちます!

 

──ですよね(笑)。分かりました。ありがとうございました!


プロフィール
工藤“red”玲央
生年月日:1987年5月8日生
出身地:大阪府豊中市
身長:162cm
戦績:37戦14勝(9KO)18敗5分