2026年8月2日(日)東京・後楽園ホールで開催される『MAROOMS presents KNOCK OUT.66』(U-NEXT配信)の記者会見が6月30日(火)都内にて行われ、4つのWBCムエタイ日本王座戦に出場する8選手が出席した。
会見冒頭でKNOCK OUT代表・山口元気は「ムエタイは非常に奥が深く技術が洗練されていてリスペクトすべき競技ですが、現実的に後楽園も埋められないなら需要がないわけです。僕らは精一杯頑張って押し出すので、選手自身も需要を作っていかないといけない。選手の意識改革を一緒にやっていって、WBCムエタイの試合だけで代々木第二体育館を埋めるところまで持って行きたい。『WBCいらねえよ』というファンからの声もあるんですが、通常のグローブでムエタイをやっている選手たちの希望となる大会にしていきたい」と、年に1回のビッグマッチ開催が出来るところまで大会を育てたいと展望を語った。
■WBCムエタイ日本スーパーバンタム級タイトルマッチ 3分5R
壱・センチャイジム(王者/センチャイムエタイジム)vs乙津陸(挑戦者/KNOCK OUTクロスポイント大泉)
会見に出席した壱は4月の沖縄大会でのクルンタイ戦ではドローに終わったことに触れ、「前回のドローは負けみたいなドローなので、今回WBCの防衛戦は僕が一番強いし、実力あると思っているので、しっかり仕切り直しで1戦目頑張ります」と気合十分。
挑戦者の乙津は「相手も強いですけれど、ここでしっかり俺がぶっ倒してベルトを大泉に2本目獲っていきます」と同門の渡部蕾に続いてジムにWBCのベルト奪取を誓う。
お互いの印象を聞かれると、壱は「正直、ムエタイで言うと実力差はあると思ってるんですけれど、乙津君は一発があるので。一発がある乙津君と顎の弱い僕で、5Rの最後までハラハラする試合ができるんじゃないかな」と自虐的にいえば、乙津は「めっちゃムエタイスタイルだなって思うんですが、めちゃめちゃ盛り上がるようなムエタイスタイルなのでめちゃめちゃワクワクします」とニヤリ。
どう戦うかとの問いに、壱は「WBCムエタイですし5Rなので、山口さん! 『めちゃめちゃムエタイボーナス』みたいなの出してもらえないですか?」と問うと山口代表は「分かりにくいボーナスは出しづらいですね」と苦笑い。壱は「だったらKOで!」とボーナスゲットするにはKOするしかないと開き直る。
乙津にとってはスーパーバンタム級に上げてからは初のタイトル挑戦になり、「あまり階級を上げた実感はないんですけれど、階級を上げてすぐチャンスがあるというのは本当にありがたいことですし、ここはマジで腕が両方折れようが、足が折れようが、絶対にぶっ倒して勝たないとなって思っています」とどんなに負傷してでも倒すという。
WBCにはインターナショナルや世界もあるタイトルだけに、壱は「ムエタイ・キックボクシングの世界には、いろいろな団体が渦巻いてる中で、ちゃんとした世界の称号のあるベルトは少ないと思っていて。僕はその中のひとつにWBCがあると思ってるので、何としてでも挑戦したい」と防衛後には世界のベルトを狙っていくとした。
■WBCムエタイ日本フライ級タイトルマッチ 3分5R
渡部蕾(王者/KNOCK OUT クロスポイント大泉)vs谷津晴之(挑戦者/新興ムエタイジム)
2月大会でコウシ・ノーナクシンにTKO勝ちでWBCムエタイ日本フライ級王座に就き、今回初防衛戦となる渡部は「初めての防衛戦なんですけれど、しっかりぶっ倒してベルトを守ります」と初防衛に意欲。
挑戦者の谷津は「まずはこのようなチャンスをいただけたことを大変嬉しく思います。このチャンスをものにして、WBCのベルトを必ず腰に巻きたいと思います」とベルト奪取を宣言する。
お互いの印象を聞かれると、渡部は「ONEでは倒して勝ってるんですけれど、この間もNJKFで負けていて、油断はしてないですけれど僕とはレベルは違うかな」と挑発したのに対し、谷津は「いい意味でパターンにハマってないっていうか、何をしてくるか分からない選手なのかなと思っています」と冷静に分析。
ムエタイルールの試合経験で上回る谷津は「ムエタイのキャリアも自分の方が上ですし、僕はトレーナーがタイ人の先生なのでしっかりトレーナーの先生と仕上げていきたいと思います」というと、渡部は「正直自分はそんなこと思ってないし、ぶっ倒します」と問題なく倒すという。
初防衛戦に向けての想いを聞かれた渡部は「特にあまり意識してないですけれど、サッと倒して次のステージに行こうかなと思っています」といい、「チャンスがあるならWBC世界のベルトを獲りたいし、世界一にもなりたいので、チャンスをくれればぶっ倒します」と世界タイトルも視野に入れているとした。
■WBCムエタイ日本スーパーライト級王座決定戦 3分5R
重森陽太(KNOCK OUT クロスポイント吉祥寺)vs REITO BRAVELY(BRAVELY GYM)
重森とREITOは2021年10月17日の新日本キックで対戦し、重森が判定勝ちを収めている。
会見に出席した重森は「先ほど山口代表から話がありましたとおり、WBCの舞台でいろいろ行われる展望を聞いて、私は凄く楽しみで心が踊っているところです。私自身、ムエタイを通じていろいろなことを学ばせていただきました。ラジャダムナンスタジアムが凄く好きで、ラジャダムナンの空気・熱を8.2後楽園ホールで再現出来たらいいなと思っております」と意気込む。
対するREITOは「こういう大きい大会に出て、大きいタイトルが付いて、そして4年ぶりに重森選手にリベンジできるっていうのを凄く光栄に思っています。自分は今リベンジに懸けているので楽しみにしてください」とリベンジを狙う。
お互いの印象について、重森は「試合が終わった後も彼のことは何となく気になっていて、試合を見させていただいていました。なので、手の内が分かるみたいな感じはしています。彼は練習と試合のムラが出る試合がよくあるというのは多分感じていただいてると思うんですけど、なぜ試合と練習でムラが出るのか、核心的な部分を最近私が気付いてしまったので、最近で一番練習と試合でムラの出る調子の悪い試合になるかなと思います」とすでに攻略に自信を見せれば、REITOは「重森選手は距離感が凄く上手い。重森選手の距離になると絶対勝てないと思うので、距離感の潰し合いだったりとか、そういうところを警戒してやっていきたい」とした。
ベルトへの想いを聞かれると、重森は「格闘技をやっている人でWBCを知らない人はいないと思うし、メジャーなタイトルをKNOCK OUTの場でやらせていただけ、こんな素敵なマッチメイクしていただいて、嬉しく思っています。私は1回ラジャダムナンのタイトルマッチで失敗していて、別に引きずってはいなかったんですけれど、ふと考えたら獲ってないなと思ったので、その鬱憤を世界のWBCのベルトを獲ることによって、さらにステップアップことが出来ればいいなと思ってるので、今そこでかなり燃えています。通過点としていいスタートを切りたいと思っています」とあくまでもWBC日本タイトル奪取は通過点に過ぎないとする。
REITOは「自分もずっとWBCのベルトがプロになった当初から欲しかったので、凄く嬉しいんですけれど、それ以前に今自分の中では1回負けて、絶対どこかで再戦するんだろうなって思っていた重森選手とこのタイミングでするってことになって。自分の中では物語になってきてるなと。ここはもう絶対勝ちたいし、今はベルトより重森選手とやって、今までやってきた自分の力を全部出し切って倒すことしか考えていないです」と重森へのリベンジに燃えている。
圧倒的なキャリアで上回る重森に対し、REITOは「自慢じゃないんですけれど、僕は下剋上が得意で。スアレック選手とやった時も、自分が絶対に不利で負けると言われていた時もKOで勝っていて。自分より強い選手には本来のいつも以上の力を発揮出来ます。それに今回、自分の中では格闘技人生で本当に最高な物語だなと思っていて、重森選手がグローブでムエタイルールでやったら、自分でも分かっている通り、本当に日本一強いと思うし、絶対日本人では勝てないだろうって多分KNOCK OUTファンの皆さんも思ってると思うんですよ。そういう選手を自分が倒すと。それが格闘技の醍醐味だと思うので、そういう格闘技の醍醐味を皆さんにお見せしようかなって思っています」と下剋上に自信を見せていた。
■WBCムエタイ日本フェザー級王座決定戦 3分5R
福田海斗(キング・ムエ)vs竹内賢一(TenCloverGym世田谷)
5月大会でスラサックと再戦してTKO勝ちでリベンジに成功した福田と、6月のKNOCK OUTで茂木豪汰に判定勝ちした竹内によるWBC日本王座決定戦。
会見に出席した福田は「サワディカップ。いい試合をしたいと思っています。竹内選手にはリスペクトを持って試合に臨ませていただきたいと思います」と挨拶。対する竹内は「WBCムエタイという素晴らしいベルトに挑戦させていただけることを本当に光栄に思っていますが、福田選手強すぎないですか? 山口さん、やっぱり僕のこと嫌いなのかな(苦笑)。僕は地元で8歳の頃からキックボクシングを始めて、ちょうど20年経って。ずっと自分の師匠である会長のキックボクシングを信じてやってきたので、そういった20年の想いを全部この試合にぶつけたいと思っています」と熱く語る。
お互いの印象を聞かれ、福田は「スピードとかリズムが速いような印象。僕がずっとやってきたムエタイとは、リズムとか戦い方を変えてやらないといけないかなという印象があります」というと、竹内は「福田選手は日本でトップのムエタイ選手という感じ。日本のキックボクシングは派手な舞台があると思うんですけれど、そういうところじゃなく、本当にムエタイにこだわって凄いなと思います。ムエタイ技術はハンパないと思いますが、リングはKNOCK OUTなので。KNOCK OUTって倒し合うっていうか、KOをバンバン狙ってくるリングだと思うので、ムエタイ技術はちょっと……お手柔らかにしてほしいです」と苦笑い。
ベルトへの想いについて、福田は「多分、日本タイトルマッチをやるのは初めてだと思うんですね。自分はベルトというものにあまり執着がなく、それよりも選手としての生き様とか、あとは積み上げてきたものを大切にしてきた格闘技人生なので。ただもらえるのであれば何でももらいます」というと、竹内は「正直、WBCすげえみたいな、そんな感じですね、この話が来ると思わなかったので。素晴らしいベルトだと思います。福田選手は本当に日本のトップだと思うので、この選手にこのルールで勝ったら、ムエタイルールの日本一って自信を持って言えると思うので。こんな素晴らしい相手とできることは嬉しいですね」とベルトよりも福田に勝つことに価値があるとする。
タイを主戦場にしてきた福田は「僕がリングの上で見せるものは全てムエタイだと思うので、それを日本向きではあるんですけれど、いい形として出せたらと思っています」とムエタイを日本のリングで表現するという。
圧倒的に不利な状況での試合となる竹内は「僕は下剋上は得意じゃないので(苦笑)。最近REDルールでずっとやってきて、正直ムエタイ技術はあまりREDで出そうと僕は思ってないです。組んだらヒジは出してるんですけれど。ずっとオープンフィンガーでやってたので、オープンフィンガーでならワンチャン倒せるかなと思ってたら、今回グローブじゃないですか。どうしようかなって感じです」と最後まで戸惑いを見せていた。

