「こどもヒーロー』に空手を教えているので、戦闘員はチョップ1発で倒したい!」

 

3・14「MAROOMS presents KNOCK OUT.62」の[KNOCK OUT-UNLIMITEDフェザー級/3分3R]で戦闘員1号と対戦する西村虎次郎。7ヵ月ぶりの参戦となる西村はこの間、MMAの練習もこなしてさらに自らを磨いてきたという。そんな彼が戦闘員1号との対戦に思うこととは?

 

 

 

──KNOCK OUTでのUNLIMITED戦は、昨年8月の松本飛雅戦以来になります。その後は試合などには出たんですか?

 

西村 いえ、試合はしてなくて、この期間は復帰に向けてちょっと格闘技的な練習を、力を入れてやってきた感じですね。

 

──普段の武術よりは、格闘技寄りの練習ということですか?

 

西村 そうですね。武術の稽古もどんどん進化させつつ、格闘技の練習にもちょっと力を入れて。僕の師匠の菊野克紀が元いたALLIANCEに通わせていただくことになって、そこでMMAの練習を頑張ってやってました。

 

──本格的にMMAの練習をするのは、これが初めてですか?

 

西村 そうですね。ちょこちょこMMA選手との練習に混ざったり、ちょっと教えてもらったりっていうのはあったんですけど、今は本格的にクラスに入って、一から学んでる感じです。格闘技でもちょっと経験を積みたいなというところがありまして、格闘技で学べることを、とりあえずメチャクチャ学ぼうという段階に入っている感じですね。

 

──これまで空手とか武術の経験を積んでからのMMAというのは、やっていてどうですか?

 

西村 面白いですね。10年ぐらい空手をやっていたので、武術的には指導もするような立場になっているんですけど、白帯として一から学ぶような立場になって、すごく新鮮に、日々楽しい練習をしています。武術は短時間で決着がつくというのが、僕らの流派の特徴でもあるんですけど、MMAは急所を突く攻撃とかで一瞬で決着がつくわけでもないこともあって、集中力を持続しないといけないんですよね。そのキツい中で集中力を継続し続けなきゃいけないっていうところが全然違うところで。こういうのをタフさと呼ぶんだなっていうのを感じてます。

 

──やはり競技が変わると、求められるものも変わってくるということですね。

 

西村 もう、まるっきり変わってきますね。やっぱり強さはルールに最も依存するというか、強さの序列はルール次第でいかようにも変わると思うんですけど、そんな中で、MMAとか格闘技というルールになると、もう今までやってきたことだけでは全然通用しないというか、当たり前ですけど、本当に一から積み上げないといけないものが、今見えている感じです。最近は、武術で強くなるために、格闘技でどういうところで生かせるのか、格闘技という、身体的にしんどく過酷なルールの中で、武術を生かすにはどうしたらいいかというのを、師匠と一緒に真剣に考えて練習しているところですね。

 

──話が戻りますが、プロデビューにもなった松本戦はいかがでしたか?

 

西村 僕の未熟さが如実に出た試合だったなと感じてます。僕が武術的には経験したことがないキワで、たぶん僕が立ち上がっている時にサッカーボールキックを食らって、すごく雑に立ち上がったところにフックを食らって負けて。ここに対しての危機感を持ってなかったんだというのを改めて感じました。たぶん、要所要所では上回っていた部分はあったんですけど、そこで穴が一つでもあると、こうして負けてしまうということを学んで、すごく勉強になった……と言うと生意気ですけど、そういう一戦でしたね。

 

──そこからMMAの練習も積んだことで、今回の闘いはかなり変わってきそうですか?

 

西村 はい、今までとはまるっきり変わってくるだろうなと思ってます。闘い方も技も技術も、全然違うものになっているはずです。

 

──単純にMMAの闘い方に近くなるわけでもないと。

 

西村 そうですね。格闘技だったら、相手選手はDEEP☆KICKのチャンピオンなので、もう何の相手にもならず、ボコボコに負けると思うんですけど、そこを上回れるのが武術のよさで、僕の特徴でもあるので、格闘技をやるつもりはないですね。その上で、格闘技として最低限やらなきゃいけない動きや能力は伸ばしてきたつもりなので、もっと面白い戦いになると思います。

 

──その相手が戦闘員1号という選手ですが、どういう印象ですか?

 

西村 スタイル的には正統派のキックボクサーというイメージですね。長身で、僕より10cmも上で、あとパンチがすごくシャープで、「起こり」がないというか、スッと手を伸ばしてくる。的確で、打ち合いの時も冷静だけど、圧は強い感じで、すごくカッコいいなと思いました。

 

──試合前後の見た目はあんな感じですが(笑)。

 

西村 そうですね(笑)。ああいう選手は好きです。

 

──本当ですか!

 

西村 はい。ああいうキャラクターというか、大好きですね。たぶん同学年だと思うんですけど、すごく応援したくなっちゃうキャラクターだなと。

 

──ちなみに、ヒーローものとかはお好きでしたか?

 

西村 ヒーローものはけっこう好きですね。『ウルトラマン』とか『仮面ライダー』とか見てましたし。しかも今、子供たちに空手を教えているんですけど、その教室の名前が「こどもヒーロー空手教室」なんですよ。あのヒーローを教えている身としては、戦闘員1号には負けてられないなと。チョップ一発で倒せるぐらいじゃないとなとは思ってますね。

 

──では戦闘員を倒したら、教え子たちにも喜ばれそうですね。

 

西村 はい、子供たちにいいところを見せたいと思います。

 

──試合では、どう闘おうと思っていますか?

 

西村 彼の得意な距離と僕の得意な距離がたぶん違うと思うので、僕の得意な距離と間合いで組み立てていきたいなと思ってますね。その上で、打ち合いになると思います。

 

──そうなんですか!

 

西村 はい、そこでちゃんと相手を上回っていきたいなと思います。ただ打ち合いっていうと、打って打たれてみたいなイメージがありますが、そういうことにはならないと思います。

 

──というと?

 

西村 衝突がバンバンと何回も起こるような戦いというか、その場で止まるようなことはなく、動き続けながらでも打ち続けるというか。

 

──よくある「お互い足を止めて打ち合う」ということではないと。

 

西村 そうですね。武術的には「居着き」と呼ばれたりするんですが、足を止めるのは僕は得意じゃないので、それにはならないと思います。ただ、運動量が多く、要所要所で打ち合いが交錯する瞬間、その刹那に僕だけが立っているという状態を意識しています。

 

──久々のリングになりますが、気持ちの面ではどうですか?

 

西村 ちょっと緊張もすると思うんですけど、去年の8月に負けてからずっと悔しい思いを持っていて、悶々としていて。さらに、「THE KNOCK OUT FIGHTER」のトーナメントに一緒に出ていたような選手たちが今すごく活躍していて、そこに対しても思うところがあるというか、「僕ももうちょっとできるのにな」という悔しい気持ちもあったので、久しぶりの大会でちゃんと勝って、復帰できるように頑張りたいなと思います。

 

──ここで勝って、この先に考えていることはありますか?

 

西村 僕は格闘技的に上に行きたいという気持ちはなくて、このUNLIMITEDという、強い選手が集まって盛り上がる舞台で闘って、僕自身が武術的に成長できたらいいなという気持ちでいますので、もうどんどん試合には出ていきたいなという気持ちではいます。まずは試合数を増やしたいですね。

 

──ではこの先は、もっとコンスタントに見られそうですね。

 

西村 できることならそうしていきたいですね。ルールにもあまりこだわりはないので、その時その時で面白そうだな、成長できそうだなっていうものをやれれば。もしかしたらこれから絞め技、関節技にも興味を持って、MMAをやっていくこともあるでしょうし。ただ、今はUNLIMITEDが面白いので、もっとUNLIMITED自体が盛り上がってくれたらなと、僕は思っています。

 

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

 

西村 今回も、前回よりも進化した僕を見せられると思いますし、また武術的な、他の選手にはない動きにも注目してほしいですし。その中で盛り上がる試合、熱い闘いになると思うので、注目していただけたらなと思っています。

 

──第1試合ですしね。

 

西村 本当にそうですね。その後につなげられるように、大会のいい空気を作れるようにしたいなと思います。

 

──分かりました。ありがとうございました!

 


プロフィール
西村虎次郎
生年月日:1999年7月22日生
所属:誰ツヨDOJOy
出身:北海道釧路市
身長:165cm
UNLIMITED戦績:1戦1敗
第6回敬天愛人練武大会MVP