「自分が出場するKNOCK OUTに貢献したいという気持ちが一番です」

 

4.4「U-NEXT presents THE KNOCK OUT FIGHTER.7」の[KNOCK OUTアマチュアUNLIMITEDスーパーフェザー級/2分3R]でハルキカイと対戦する石渡寛崇。今回がアマチュアUNLIMTEDでは2度目の参戦となる石渡だが、過去のTHE KNOCK FIGHTERの選考会も含めると、KNOCK OUTを主戦場に戦うファイターと言っていいキャリアを積んでいる。今回のインタビューでは石渡がこれまでの経歴とKNOCK OUTを盛り上げたいという思いを語った。

 

――石渡選手はTHE KNOCK OUT FIGHTERの選考会にも参加していて、昨年11月の常葉大会ではアマチュアUNLIMITEDルールの試合にも出場しました。KNOCK OUTというイベントにはどんな印象を持っていますか?

「テレビやSNSにも力を入れてる団体だなと思います。すごく時間とお金と労力がかかることだと思うのですが、それだけ選手たちのことを思ってくれている素敵な団体だなというのが自分の中にはあります」

――アマチュアですが継続参戦できていることは嬉しいですか?

「ものすごく嬉しいです。自分としてはKNOCK OUTの舞台で、試合内容は当たり前で、チケット数や動画の再生数でも興行にしっかり貢献できる選手になっていきたいです」

――石渡選手が格闘技を始めたきっかけは何だったのですか?

「格闘技を始めたのは高校1年生の秋、15歳の終わり頃です。始めた理由は、簡単に言うといじめがきっかけで、自分は学校でも結構いじられるキャラだったんですよ。で、そういうポジションも好きだったんですけど、ちょっとそれがエスカレートする感じになってきて。そしたら周りの子たちがかばってくれるようになったんですが、今度はその子たちが(いじられる)標的にされそうになることがあったんです。そうなった時に僕が『それは違うだろ?』と言って助けてあげられるようになりたいと思って、ナチュラル9に入会しました」

――では格闘技が好きでとかプロになりたいとか、そういった目的や理由ではなかったんですね。

「はい。格闘技を始めて1年ぐらいで朝倉未来選手のことを知ったぐらいです。一切(格闘技に)触れてこなかった人生ですし、いまだに殴るのも殴られるのも慣れないですね(笑)」

――高校に入るまで何かスポーツはやっていなかったんですか?

「剣道を8年やっていて、あとは少しゴルフをかじったことがあります」

――高校に入って剣道を続けようとは思わなかったのですか?

「そうですね。剣道は練習がかなりきつかったですし、遊ぶ時間を削って練習をやっていて、両親が元々剣道を長年やっていたこともあり、道場以外でも家で父と練習するような環境だったんです。だから高校に入ったら剣道から離れて、自由がどういうものかを知りたいと思っていました」

――ナチュラル9に入ってからは毎日練習するようになったのですか?

「いえ、高校生の時は週3~4ぐらいしか行かず、それこそプロになりたいという気持ちもなくて、高校時代は一度も試合に出たことがなかったです」

――そんな石渡選手はなぜ格闘技を真剣にやろうと思ったのですか?

「ナチュラル9の先輩が出場するアマチュアの試合を初めて見に行って、そこで衝撃を受けました。(試合会場は)今まで自分が経験したことがなかった初めて知る世界で、身近で練習している先輩がこんなにかっこいいんだと思い、自分も同じようにやってみたいなという気持ちが沸いてきました」

――では高校を卒業してアマチュアの試合に出ることになったのですか?

「いえ、そこからも色々とありまして、自分は大学に進学するつもりだったのですが、内申点があまり良くなかったんです。というのも僕は率先してクラスを盛り上げるタイプで、ある日、20人くらいで学校をサボって海外に留学する友達を見送りに行ったら、誰かが(サボりの)主犯格は自分だと先生に密告したみたいで。もともと両親は僕に勉強に集中してほしいと考えていたようですが、そういったこともあって『どうせ大学に行っても勉強しないだろうから学費は出さない』と言われてしまい、進学をあきらめて就職する道を選びました。その時にせっかくなので、試合に出られるぐらいしっかり格闘技をやってみようと思いました」

――現在石渡選手はFired Up Gymに所属していますが、これはどういった経緯で?

「自分は当初ナチュラル9の所属でKNOCK OUTの試合に出ていたのですが、その時は別のキックボクシングジムで正社員として働いていて、ナチュラル9の会員ではなかったんです」

――そうだったんですね。

「美木(航/ナチュラル9代表)さんから『KNOCK OUTで大沢ケンジさんと鈴木千裕さんのチームがUNLIMITEDルールで対戦する対抗戦のオーディションがあるから受けてみないか?』と声をかけていただいたので、美木さんの名前を借りる形で選考会や大沢さんとのマススパーリングに参加したり、常葉の大会に出ていました。ただ正社員で働きながらだと自分の練習時間を取りづらい部分もあり、自分が強くなる方法を考えて、キックのジムを退職して瀧澤謙太さんのFired Up Gymに所属する形になりました。本気で格闘技をやるようになってから1年4カ月ぐらいですね」

――色んな紆余曲折があったわけですね。また所属がダブルネームになっていて「天水空手」という名前が入っていますが、これはどういった理由からですか?

「自分の小学校の時の先生が空手の先生をやっていて『天水さん』というYouTubeチャンネルを運営されているんですね。僕が格闘技を始めた時に先生に連絡させていただいて少し打撃を教わっていましたし、真剣に格闘技に取り組むと決意した時も先生にしっかり指導してもらい、もう10年ぐらいの関係になっています」

――今回対戦するハルキカイ選手にはどんな印象を持っていますか?

「KNOCK OUTの番組を見させていただいたんですけど、本当にすごくいい人そうだなというのが最初の印象です。家族や恋人、所属するジムの練習生など周囲の人たちに本当に感謝していて。漫画なら主人公タイプというような、まっすぐな心の持ち主だなと思いました」

――今回はどんな試合をしたいと思ってますか?

「自分はまだ本気で格闘技を始めてから1年ちょっとです。今は週6で2~3部練をやり、週7で練習するときもあります。真剣に格闘技に取り組んでいなかった時期とは違い、今は自分で真剣に考え、Fired Up Gymや天水空手など恵まれた環境で、たくさんの仲間たちと切磋琢磨しながら強くなれている実感があります。しっかりとこの期間の成長を試合で全部出し切りたいと思っています。僕は相手を倒したいというより、自分がやってきたことを全部出し尽くしたいという思いですし、相手選手は本当にいい人そうなので、殴るのはちょっと乗り気ではないのですが、自分が積み重ねてきたことを全力で出し切ろうという気持ちでいます」

――これからの格闘家としての目標を聞かせてもらえますか?

「正直な話そこまで考えていません。僕は体も強くないですし、それこそ才能もないと思っているので。だからこそ誰よりも練習しないといけないのはもちろん、いつかUFCに行きたいとか世界の頂点を目指すわけではなく、自分が出場する興行に貢献したいという気持ちが一番です」

――自分が試合をすることでKNOCK OUTというイベントを盛り上げたいですか?

「強さが一番大事ですが、一選手として興行に貢献するのが第一。そのためにも、お客さんに沸いてもらえるような、華のある試合をしていきたいと思います」

 


プロフィール
石渡 寛崇
生年月日:2006年1月6日生
所属:Fired Up Gym/天水空手
出身:東京都渋谷区
身長:174cm