龍聖「本来やるべき相手ではない。僕には彼の攻撃は当たらないので、一方的な展開になる」
6・21「REMY presents KNOCK OUT.65 ~THE KNOCK OUT 2026~」の[KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級王座決定戦/3分3R・延長1R]で小森玲哉と対戦する龍聖。龍聖にとっては久々のKNOCK OUTタイトル戦というだけでなく、昨年も一昨年も敗れている「6月の代々木」での試合。そこに向かう龍聖の意識とは?
──3月の常葉大会で勝利した小森玲哉選手から直接、熱烈な対戦要求を受けて王座決定戦が決定したわけですが、こういう形で対戦が決まるのは初めてでは?
龍聖 そうですね。日本人選手とやること自体、あまりないので。でも昔だったら、たぶん感情が入っていたんですけど今は普通に生活の一部というか、もう仕事なので、特に感情とかはないですね。普通に、相手に合わせて対策を練って練習して、試合に向けて体を作るみたいな。特に何も思うことはないです。
──相手の格というか実績という部分も、そんなに気にしてはいない?
龍聖 もちろん、同じレベルではないですし、相手は自分と同じ実績も残していないし、本来やるべき相手ではないと思います。「KNOCK OUT、そういうヤツとやらせるんだ」っていう、そういう思いも全部パワーに変えるというか、いろいろエネルギーに変えられればいいなと考えています。
──改めて、小森選手の印象は?
龍聖 体のフレームが大きそうだなっていうのは思いますね。相手とぶつかる展開が得意というか好きで、自分のストロングポイントだと思ってるんだろうなというのは、試合を見て思いますね。あのパンチには気をつけたいなとは思いますし、絶対何か考えてくると思うので、そこは予想しながら。これだろうなというのはあるので、それを考えて取り組んでいます。
──小森選手は「激闘派」と呼ばれていて、先日の成尾拓輝戦もそうでしたが、粘り強い闘いの中で勝ちを掴んでいくスタイルです。そこは龍聖選手とは、ある意味正反対ですよね。
龍聖 試合を見ていても、「頑張るなあ」というのは思いますけど、気持ちでいうと全然100%じゃないなというのも思うんですよね。
──というと?
龍聖 気持ちの面では、弱いところもあって強いところもあるというか。たぶん、通常時はあまり気持ちが強くないと思うんですよ。でも打ち合いの展開で、ジャンケンじゃないけど、自分の攻撃も当たるけど相手の攻撃も当たるっていう距離感になった時に、今までは小森選手の攻撃が当たる相手とやっていたので、ガチャガチャッとなった中で相手が倒しに来て、小森選手も反撃した時に攻撃が当たった、という展開で気持ちが復活するというか。そこで激闘というか、ガチャガチャした展開になってるなと思っていて。だから、気持ちが弱いとまでは言わないけど、決して100%じゃないなと思うんです。
──なるほど。
龍聖 だから、彼の攻撃が当たれば強気に行けるだろうけど、僕には当たらないので、一方的な展開になるなと思ってますね。
──前回、沖縄でのアレン・クラーク戦も見事な1RKOでしたが、今回も早く決めることを目指していますか?
龍聖 いや、早く勝とうとかは全然思っていなくて。KOって難しいですからね。もちろんKOできるのが理想ですけど、いろいろ組み合わせて闘いながら、パズルが合った時に倒せるなという感覚ですね。そのパズル合わせの作業がどれぐらいかかるか分からないですけど、KOのチャンスは絶対あると思うので、そこをキッチリ確実に合わせられるような試合をしたいなと思います。
──舞台である代々木第二体育館には、正直、苦い思い出もあると思いますが。
龍聖 初めて出た2023年3月の大会ではメインが鈴木千裕選手で、自分はセミでタイ人(ペットセーンセーブ・ソーヂョー.トーンプラーヂン)にもうずっと劣勢で、何とか勝って。一昨年の6月には初めて負けて苦い思いもしながら、ずっとキャリアを重ねてきて。その次の年も大きな試合で勝つことができなくて、今年また同じ会場で、1年越しですね。同じ場所で、たぶん自分がメインだと思うんですけど。僕に勝った選手も出ますけど。僕の方が後ろを任されると思うので、それが答えだと思いますし。KNOCK OUTは僕なので、いろんなものを背負って、お客さんに見せないといけないなと思いますね。
──それこそ、代々木第二体育館も「自分の場所」に変えるというつもりですか?
龍聖 今年は、いろんなジンクスを破っていく年にしたいんです。4月の沖縄での試合は、初めて負けた時のガウンで入場したんですよ。僕は初めて負けて連勝記録が止まったときに、黒のコスチュームだったんです。そこで黒星がついたし、よくないなと思ったので、そこからずっと白の衣装を着たりして、黒はすごく毛嫌いしていたんです。でも今年はそういうルーティーンとかジンクスもなくしていって、どんな状態でも自然体でと強さを発揮できるような自分になる年にしたいなと思っているんです。それで前回、あれ以来初めて黒の衣装を着たんです。
──そうだったんですね。
龍聖 今年はまた6月にタイトルマッチで、本当なら6月の試合は避けたい気持ちがあったんです。3年前、チュームーシーフーに初めてダウンさせられたのも6月、初めて負けたのも6月で、2回目に負けたのも6月で。この3年間、ずーっと6月には苦い思い出があって、運勢的にもたぶんよくないなと思って。だから6月に試合をすることからは逃げていたというか、違う月にやりたかったというのもあったんですけど、今はあえて、それを乗り越えるというか、ここで勝ってベルトも獲って、もう全部終わらせたいなと思っているんです。今度はそうなるように一生懸命準備してきているので、すごく自信があります。
──今回勝てば、久々にKNOCK OUTのベルトをまた巻くことになります。そこについては?
龍聖 今、「GOAT」とかの大会もいろいろある中で、やっぱりチャンピオンとして、KNOCK OUTだけじゃなくてキックボクシング、格闘技のファンが「見たい」と思うカードをやってきたいです。今、KNOCK OUTはすごく熱を帯びてはいますけど。まだまだチャンピオンたちのレベルが低いというか、そういう風に“外”と勝負できるのは僕しかいないので。だからそこに向けてのパスポートというか、そういうつもりでいます。
──それこそ5月末の「GOAT」では、チームメイトの軍司泰斗選手が“外”の笠原友希選手に勝利しました。大きな刺激を受けたのでは?
龍聖 軍司くんと友希の一戦はすごくいい試合でしたし、軍司くんをチームメイトとしてサポートする中で、すごくヒリヒリするものを感じました。僕自身もこういうヒリヒリした試合をしたいなと思いました。ただ、その相手は小森玲哉ではないなと思うので。
──では、“外”とのヒリヒリする試合に乗り出すための試合ということですね。
龍聖 僕は、「格闘技は何があるか分からない」みたいなことがすごくイヤなんですよ。もちろんそうではあるんですけど、そんなこと言ったら、「絶対」はこの世のどんなことにもないじゃないですか。だからと言って、僕の試合でも「何があるか分からない」と思われるのは、ナメられてるというか、甘く見られてるなと思うので。「俺は甘くないよ」っていうのを、山口元気代表にも見せたいですし、その意味ではKNOCK OUTとも闘うつもりで試合をしたいなと思います。
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
龍聖 僕がベルトを巻くところ。それに尽きますね。いろんなことを乗り越えて、BLACKスーパーフェザー級のベルトを巻くところを見てほしいです。初めて負けた時には、その相手に勝って第2代チャンピオンになるというのを理想にしていて、そこから形は変わってしまいましたけど。フェザー級のベルトを返上する時に、「スーパーフェザー級でチャンピオンになる」ということはずっと言ってきて、結果的に僕がチャンピオンになれば、僕が第2代チャンピオンなので。僕が獲る瞬間を見てほしいです。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
龍聖
生年月日:2001年4月11日
所属:BRAID/TEAM SUERTE
出身:神奈川県相模原市出身
身長:175cm
戦績:24戦22勝(13KO)2敗

