2024/12/26

12.30 K.O CLIMAX 2024|小笠原瑛作 インタビュー公開!

 

 

「僕の試合が日本で見られるのはもう貴重かも。キラッと光る試合を!」

 

 

12・30「K.O CLIMAX 2024」の[スーパーファイト/KNOCK OUT-RED -58.0kg契約/3分3R・延長1R]でチョムラウン・クンクメールと対戦する小笠原瑛作。今回はカンボジアのクンクメール選手と対戦する小笠原だが、その照準はONEのベルト奪取に固定されている。その中で今回の試合はどんな意味を持つのか? 小笠原の心境は?

 

 

 

 

 

──最初にズバリお聞きしますが、今回の試合、小笠原選手自身のテーマは何ですか?

 

小笠原 来年、ONEのベルトを獲ってくるという目標に向けた試合という感じですね。

 

──今、小笠原選手の主軸はONEでの活動ですからね。ただ今年は、やっぱりONEは簡単には行かせてくれないなということが分かった年でもあったと思うんですが。

 

小笠原 そうですね。やっぱり挑戦してる中で落としてる試合もあるので。ただ、ここまでムエタイルールで4試合、ONEに上がってるんですけど、今、日本人でそこまで経験してる選手はいないと思うんですよね。1回目はKOで勝って、オープンフィンガーグローブの戦い方というか、「こういう風に倒せるパターンがあるんだな」というのが分かって、それからONEの判定基準だったりとかを経験していく中で、ハイドレーションテスト(ONEでは過度な水抜きを規制するため、選手が水分を保持しているかを計測するテスト)や体重のことも含めて、勝てる試合もあるけれども、突き詰めていくと、4回出たからこそ分かる体重の大きさの違いだったりとかに関して、あっちのタイ人とか外国人の選手たちは、その部分で経験豊富だなっていうことは分かりましたよね。

 

──なるほど。

 

小笠原 今、日本からONEに挑戦してる選手って何人かいますけど、僕も「体重のことってどうなの?」って聞かれることがすごく多いんですよ。みんなハイドレーションのこととかもフワッとしか分かってない状態で言ってる部分があるなと思ってて。そういうところも含めて、ちょっといい意味で経験できた4試合だったなと。そこでしっかりと自分の狙えるところが分かった4試合だったなと思います。

 

──そうやってONEに挑戦している中で、『KNOCK OUT』のビッグマッチに出場するというのは、どういう気持ちなんでしょうか。

 

小笠原 今、『KNOCK OUT』もすごく大きくなってるし、出たいという気持ちは常にメチャメチャありますよね。ホームリングだし、そこで試合をしたいという気持ちは常に大きいです。前回のONE参戦、9月の試合は落としてしまってるのもあるので、山口元気代表に「出させてもらえませんか、枠は余ってますか?」って聞いたら「逆に出なくていいの?」みたいな話だったので(笑)、「ぜひ出させてください」ということになりました。

 

──というところで、今回の相手はチョムラウン・クンクメール選手になりました。クンクメールとの対戦は初めてですか?

 

小笠原 いや、僕は高校生の時に1回やってますね。カンボジアに行って試合してるんですよ。

 

──そうでしたか!

 

小笠原 11年前なんですけど、最近みんなが遠征してるようなビッグマッチで、カジノホテルの前で試合して、そこで負けてますね。それ以来のカンボジア人です。

 

──その頃のクンクメールも、スタイル的には今と同じでしたか?

 

小笠原 やっぱり気持ちが強くて、うまいというよりは折れない心が一番印象に残りましたね。今、ウチのジムの選手もよくカンボジアに行ったり、カンボジア人と試合してますけど、ファイトスタイルとかはあんまり変わってないなというか、似た感じはしますね。

 

──今回のチョムラウン選手については、どんな印象ですか?

 

小笠原 代表とかが11月にカンボジアに行った時に偶然彼と会ったら、メチャクチャ体がデカかったらしいんですよね。他の人からも「体、デカかったよ。大丈夫?」って言われて。

 

──そうらしいですよね。ベルトもたくさん獲っているらしいんですが、試合映像はどれぐらい見ましたか?

 

小笠原 2本ぐらい見ましたね。別にうまくはないっていう感じですけど、その中で手足がすごく長くて、蹴りとかも意外とわかりづらいタイミングで飛んでくるのかなと思いました。

 

──小笠原選手は対ムエタイの経験が豊富な中で、ムエタイ選手と比べてやりやすい・やりづらいでいうと?

 

小笠原 ムエタイとはまた違うリズムなので、やってみたら意外とやりづらいんじゃないかなとは思います。「あれ?」っていうタイミングで飛んできたり、「あれ?」っていうタイミングで来なかったり、そこらへんはちょっとやりづらいのかなとは思ってますね。

 

──それは、ムエタイに慣れているからこそやりづらい、みたいなところもありますか?

 

小笠原 それもあるかもしれないですね。ここ2年ぐらい、ずっとムエタイ選手とやってますし。そこで「あれ、ハマらないな」っていうようなところがあったらイヤだなというのはあります。

 

──その上でどう攻めようと思っていますか?

 

小笠原 だからそこでハマらなくても、焦らずに自分がコツコツとやることをやっていって、絶対にその中で穴が出てくると思うので、そこをずーっと、コツコツコツコツ積み重ねて、倒しにいきたいなと思います。

 

 

 

 

──クンクメールの選手はみんなガンガン前に出てくるイメージがありますが、チョムラウン選手についてもそういうイメージで臨んでいますか?

 

小笠原 その中でも、意外と後ろに下がったりもしてくるタイプですね。入ってくる時はちゃんと入ってくるんですけど、他のカンボジア人の選手よりはテクニックも使いながらやってくる選手という感じはしています。

 

──そういう点でのやりづらさもあるかもと?

 

小笠原 はい。出てきてくれるんだったらいいけど、来ない可能性もあるので。だからそのへんは、本当に対峙してみないと分からないですから。体の大きさとかパワーも含めて、映像で見てる以上にやりづらかったり、長さもあるのかとか。でもやってみたら、そんなにパワーも技術もなくて、距離感も予想の範囲だったら、一番いいですけど。それが大きく外れた時のことも想定しながら、焦らずにコツコツやっていきたいなと思ってます。

 

──この先のことを考えると、「やりづらかったからしょうがないね」というわけにはいかないですからね。

 

小笠原 そうなんですよ。そういう意味でも、そんな相手をクリアするということが大事なのかなと思います。

 

──今回はビッグマッチで、他にも興味深いカードが並んでいます。その中でアピールしようという気持ちは?

 

小笠原 注目度の高い試合がメチャメチャ多いので、大会のアオリとして扱われるのも、やっぱりそういう試合の方がデカくなるとは思うんですけど、ただそんな盛り上がってる試合の中で、キラッと光る瑛作の試合にしたいなと思ってますね。

 

──カード自体の話題性が高いカードが多いと思うんですが、そこは気にしない?

 

小笠原 いや、やっぱり他の試合の方が大きく扱われてるなっていう気持ちにもなるし、悔しさがやっぱりありますよね。それはしょうがないことなんですけど、UNLIMITEDとかはやっぱり使われやすい素材だとは思います。ただそこで、『俺がKNOCK OUTのエースだから』とかそういうところではなくて、自分の実力で『この選手、面白いな』って思ってもらえるような試合にはなるなと思ってますね。

 

──勝って、来年はONEのタイトルへ一直線と。そうすると、この試合が終わったらしばらく日本で試合が見られない可能性もありますよね。

 

小笠原 そうですね。そういう意味でも、僕の試合を日本で見る貴重な機会だと思って、みんなに喜んでもらえるような試合をしたいなと思っています。

 

──では最後に、今回の試合でここに注目してほしいというポイントはどこでしょうか?

 

小笠原 2025年はONEのベルトを獲りにいく、『KNOCK OUT』の小笠原瑛作が、今年の締めくくりに見せる試合、キラッと光る試合を、見逃さずに見てほしいなと思います。

 

──分かりました。ありがとうございました!

 

 

プロフィール  

小笠原瑛作

所属:クロスポイント吉祥寺

生年月日:1995年9月11日生

出身:東京都武蔵野市出身

身長:171cm

戦績:54戦45勝(22KO)8敗1分

第2代KNOCK OUT-REDフェザー級王者
初代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者
ISKA世界バンタム級王者(K-1ルール)
WPMF世界スーパーバンタム級王者