2025/02/26

4.3 KNOCK OUT vs Kun Khmer|出場選手発表記者会見レポート

 

 

 

2025年4月3日(木・現地時間)カンボジアで開催される『KNOCK OUT vs Kun Khmer』の記者会見が都内にて行われた(U-NEXTで配信予定)。

 2023年末から『KNOCK OUT』と交流が深まっているクンクメール(カンボジアのムエタイ)。これまでに何度もKNOCK OUTからカンボジアに選手を派遣し、昨年11月にはKNOCK OUTからは重森陽太(クロスポイント吉祥寺)、古村匡平(FURUMURA-GYM)、下地奏人(RIOT GYM)、新田宗一朗(クロスポイント吉祥寺)、篠原賢(クロスポイント吉祥寺)の5選手が対抗戦に出陣するも、KNOCK OUTの2勝3敗に終わった。

 

 

 会見に出席した山口元気代表は「今回は勝ち越しでいきたい」とし、久井大夢(TEAM TAIMU)、重森(クロスポイント吉祥寺)、古村光(FURUMURA-GYM)、鈴木万李弥(クロスポイント吉祥寺)、マサ佐藤(ウィラサクレック三ノ輪)の5選手の出場を発表した。

 

 

 2月14日にカンボジアに乗り込み、チョット・サレイヴァントンとの再戦に勝利しIPCC世界-60kg王者に輝いた久井の相手は、昨年12月のKNOCK OUTで小笠原瑛作と対戦したチョムラウン・クンクメール(カンボジア)に決定。他の4選手の相手は現在調整中。

 今回は61kg契約での試合となる久井は「クンクメールのチャンピオンになって一発目の試合になります。インパクトを残して最高の試合をして勝ちます。対抗戦ということなので、みんなで勝ちたい」と意気込む。

 相手の印象については「小笠原瑛作選手との試合を見て、パワー、勢いがあって強いと思います。ただ、今の自分はもっと強いので、圧倒的に勝ちます」と問題ない様子。山口代表からは「誰が久井を止めるかという漫画をSNSで見つけたので、カンボジア国内では、久井選手は狙われる存在になってきました。昔には、藤原敏男さんがタイでラジャダムナンのベルトを獲って、誰が藤原敏男を倒すのかみたいな感じだったので、次の相手の選手も相当気合いを入れてくると思います」と警戒コメントが出されると、久井は「ベルトを獲らせてもらって、その価値を上げるじゃないけど、やっぱりチャンピオンとして自分の強さを見せていかなあかんなと思っています」と気合い十分のコメント。

 また、カンボジアでの連戦となり、日本での試合に関しては「12月のKNOCK OUTから出ていないので、日本でも試合したいというのはあります。僕はKNOCK OUTでずっとやってきて、世界でもKNOCK OUTの強さを見せていきたい」とした。

 

 

 そして、63.5kg契約での試合となる重森は「前回クンクメールに参戦させていただいて、大体の雰囲気だったり、会場の感じだったりとかを知ることができ、そういったところで特に何か自分にマイナスになることはないなと思ったので、いつも通りしっかりと結果を残して大将の久井選手につなげたい」という。

 イメージする試合展開に関しては「相手次第といったところはありますが、クンクメールは確かに強いんですけど、テクニックや細かい技術を見てみると、まだ自分の方に分があるのかなと思うので、そういう細かいテクニックとかはしっかりとポイントを押さえて、相手の嫌がる動きをしていきたい」と余裕を見せる。

 昨年12月にUNLIMITEDルールを経験したことに関しては「貴重な経験をさせていただきました。UNLIMITEDルールでは蹴り技をキャッチされてから倒されることが、一番自分が警戒しなければいけない点だったので、そういうところをすごく意識しながら練習をすることができました。それによって普段のムエタイのスタイルに戻った時も、蹴りをキャッチされないところが結構染み付いたので、私の蹴りがもっと活かせるようになってくるのではないかなと思います」と普段とは違うルールを経験したことで成長につながったという。

 

 

 今回からフェザー級に階級を上げる古村は「去年、兄貴がクンクメールとの対抗戦に出て惜しくも負けました。自分も現地に行ったんですけど、自分もすごい悔しい気持ちになったので、今回こうやって対抗戦に呼んでいただいたことに感謝します。階級は今まで55kgでやっていたんですけど、減量が苦しく、練習というより体重調整の練習になっていた部分がすごくありました。今回は57kgなので、より強い状態で試合できると思うので、そこもすごい楽しみです。カンボジアでしっかり勝てるように、これから必死に練習して絶対勝ちたいと思うので、注目してください」と意気込む。

 イメージする試合に展開については「クンクメールの選手はみんな勢いがあってガンガン来るタイプ。そこで自分が丁寧に試合を作ろうとしても、それでもどんどん来ると思うんで。自分もグチャグチャにしようかなと思います。ガツガツ行って会場の雰囲気に飲まれないような試合にしたい」という。

 フェザー級での展望を聞かれると「フェザー級でいければベストなんですけど、まだやってみないとわからない部分があります。とりあえずフェザー級で挑戦してみて、体をしっかり作ってフェザーでもやっていけるような身体にしていくのがベストかなと思います」とした。

 

 

 55kg契約での試合となる鈴木は「今回、選抜チームとして選んでもらったことに本当に嬉しく思います。もちろん全勝でいけるように自分も頑張ります。今までのクンクメール勢の試合を見てると結構、野性味溢れる強さを見せていて、おそらく女子選手も同じようにそういう強さを見せてくるんじゃないかなと。打ち合ってくれれば、自分にもちろん勝機もあると思うし、打ち負けないようにしっかり気合い入れてやっていかないといけないと思います」と打ち合い上等の構えを見せた。

 

 

 なお、クンクメールとの対抗戦が激化している中、今後の方向性について山口代表は「前回、久井選手の試合が終わった後、久井選手に対していろんな国からオファーがありました。今、クンクメール自体が色んな国への放送を広げている中で、今回はU-NEXTさんで中継されたり、今後、KNOCK OUTの後楽園大会もカンボジアの国営放送で放送されることも決まっています。今非常にクンクメールは世界を広げようと意欲的なので、一緒にやっていければ世界に向けて展開していく戦略の中の一つになると思います。あと、非常に魅力的なクンクメールの選手が多いので、定期的にKNOCK OUT参戦してもらって、日本人選手と切磋琢磨してスターになってもらいたい」とした。