2021/07/15

7.18 KNOCK OUT 2021 vol.3|小笠原瑛作 インタビュー公開!

 

 

 

「正直、レベルは違う。チャンピオンとそうでない者の違いを見てほしいです」

 

 

7・18『KNOCK OUT 2021 vol.3』の「スーパーファイト KNOCK OUT-RED -57.0kg契約/3分3R・延長1R」で、横野洋と対戦する小笠原瑛作。当初対戦が予定されていた大田拓真の欠場により、急きょ対戦相手が変更となった小笠原は、新鋭との一戦にどんなテーマを見出しているのか? 王者の心境はいかに?

 

 

 

-- かなり試合が迫ったところで対戦相手が変更になりましたが、気持ちの上ではいかがですか?

 

小笠原 長いこと、大田選手を意識して練習してきたんですけど、彼はオーソドックスとサウスポーどっちもできて、直近の試合を見たらサウスポーだったんですよね。だからどっちで来ても大丈夫なように練習していたんですけど、横野選手はサウスポーなので、タイミング的にはちょうどよかったかなと。横野選手の映像を見て、すぐ適応できるかなとは思いました。

 

-- こういう時、気持ちの切り替えはスムーズにできる方ですか?

 

小笠原 そうですね。こんな時期というのもあるし、むしろ今回は試合ができてよかったなというところなので、今回に関してはそんなに切り替えに時間がかかったりはしなかったですね。

 

-- 新たに対戦相手となった横野選手については、『KNOCK OUT』での2試合は映像を見たということですね。

 

小笠原 はい。正直、レベルは違うかなというところはありますけど……気持ちの強い選手かなとは思います。

 

-- 今年1月の初戦では、小笠原選手と同門の炎出丸選手に勝利しました。

 

小笠原 前半、ヒデさんが攻めて体力も削って、3Rはそのまま押し切ってポイントがつくかなと思ってたところにヒジを合わされちゃったかなと。僅差というか、もうちょっと試合が続いてれば分からなかったなというところだったと思います。

 

-- 2戦目の森岡悠樹戦については? こちらは判定負けでしたが。

 

小笠原 うーん、タイ語で言うと「マイ・ケンレン」、体が強くないという感じかなと。練習してない印象でした。

 

-- この試合の前に横野選手にインタビューした時には、「練習もあんまり行ってないし、毎日ビール飲んでます」という話でした。そういう点では小笠原選手とは正反対ですよね?

 

小笠原 そうですね(笑)。僕は試合がない時でも練習が仕事というか、いつでも出られる状況で準備しているので。

 

-- ただし、タイプ的にノるとすごく力を出すタイプなのかなと。

 

小笠原 そうなんですよね。練習しない分、酔拳じゃないですけど変わったタイミングでの当て勘も持ってるなと思いますし。気を抜かず、最後まで仕留めにいくということを意識してやらないとと思ってます。

 

 

 

 

-- 大田拓真戦には他団体のチャンピオンとの激突という明確なテーマがありました。その点で、横野戦へのテーマ付けという意味ではどう考えていますか?

 

小笠原 直近での試合変更だし、大田選手とはこちらの気持ち的にも相手のレベル的にも下がってはいるんですけど、僕の場合はそういうところで試合によってブレがあるところがあったんですよね。でも今はチャンピオンになったことで、どんな相手、どんな状況でも安定した倒し方ができるようなところを、今回の試合で魅せられたらと思います。

 

-- 今大会ではタイトルマッチが3つあり、小笠原選手のようにチャンピオンもスーパーファイトで複数出場するという中で、インパクトも残したいところだとは思いますが。

 

小笠原 今回は上にタイトルマッチが3つ並んで、僕の試合はメインカードではないし、相手も変更になったんですけど、後輩の鈴木千裕が初めてベルトを巻く姿が後から見られると思うので、その前に僕がキッチリと会場を温めて後輩たちのメインがさらに盛り上がるような、火付け役となれるような試合をしたいですね。

 

-- そこで燃えるものを見つけにくいというようなことはないですか?

 

小笠原 いやまあ、これが仕事なので。『KNOCK OUT』の生徒会長的な立場から言わせてもらうと、この一つの大会を僕単体で見るのではなくて、大会全体として見た時に、ストーリーとして僕が会場を熱くさせるというところに、燃えるものを見出しているという感じですかね。

 

-- そのストーリーも生かして、乗せていくと。

 

小笠原 一つの興行として「面白かった」と言ってもらうためには、もちろんメインがしっかり締まるのが一番なんですけど、そこまでに熱い試合があることも大事だと思うし、それでまたメインの勢いが出ると思うので。それを僕が、『KNOCK OUT』の顔として作っていくということが、僕の役目かなと思ってます。

 

-- 生徒会長と同時に、『KNOCK OUT』ビッグマッチ推進委員長でもありますよね。

 

小笠原 そうですね(笑)。今回チャンピオンになってみて、『KNOCK OUT』には正直相手がいないので、この先僕がどういう道を歩んでいけばいいのかなと考えた時に、他団体のチャンピオンとかを倒していって『KNOCK OUT』を大きくしていくことが僕の役割だなと思ってるんですよ。だから今回は本来ならWBCムエタイ王者である大田選手との対抗戦だったということもあったと思うんですけど。今後、難しい部分もあるのかもしれないですけど、団体の垣根を越えて他団体のチャンピオンを倒していくということはしていきたいですよね。

 

-- そうしていった先にしか、ビッグマッチはない?

 

小笠原 そう思います。まあ、今回予定されていたように他団体のチャンピオンを『KNOCK OUT』に呼ぶのか、それとも僕が他団体に乗り込んでいくのか。そこで『KNOCK OUT』の強さだったり、こんなに面白い選手がいるんだぞというところを示していきたいというのはあります。そうしてやっていった先にビッグマッチがあるのかなと。

 

-- そこにたどり着くために、小笠原選手にもっと必要なものとは?

 

小笠原 こればっかりは試合をやっていかないと証明できない部分でもあると思うんですよ。僕自身、この年になって戦い方が変わってきていると思うし、伸びているという手応えもあるんで好けど、自分より格下の選手とやっても、それはなかなか証明できないんですよ。それを証明するためには、やっぱり他団体のチャンピオンだったり、名前が通ってる選手とやるしか、コアなファンや関係者に認めてもらう術はないと思うし、今後の『KNOCK OUT』もそういうことをやっていかないといけないと思うし。だから必要なのは、そういうマッチメイクそのものですよね。

 

-- 同時に、他団体のチャンピオンからも「戦いたい」と思われるようにならないといけない。

 

小笠原 そうなんですよね。だから一つ一つの試合でインパクトのある倒し方をしていかないといけないし、各試合の内容で魅せていくしかないのかなと。それで対抗戦にGOが出るような流れを作っていきたいと思っています。

 

-- まず今回、そういう試合を見せる自信は?

 

小笠原 もちろん! 今回しっかり倒して、いい試合を見せたいなと思っています。

 

-- その中で、特に注目してほしいポイントは?

 

小笠原 レベルの違いですかね。戦ってきた土俵が違うぞというか、今まで積み重ねてきたものの違いというか。『KNOCK OUT』のチャンピオンと、そうでない者の違いに注目してもらえたらと思います。

 

-- ありがとうございました!

 

 

 

 

 

プロフィール

小笠原瑛作(おがさわら・えいさく)
生年月日:1995年9月11日
出身:東京都武蔵野市出身
身長:171cm
戦績:44戦37勝(19KO)6敗1分