2021/07/20
7.18 KNOCK OUT 2021 vol.3|一夜明け会見レポート
2021年7月18日(土)東京・後楽園ホールで開催された『KNOCK OUT 2021 vol.3』の一夜明け会見が20日(月)13:00~都内にて行われた。
鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)※宮越慶二郎に1RKO勝ち
初代KNOCK OUT-BLACK スーパーライト級王座決定トーナメントを制覇し、ベルトを獲得した鈴木は「やっとチャンピオンになれました。今まで僕が『KNOCK OUT』を変えていくと言っていても、ただの選手が言ってるだけと思われていました。やっと自分の発言に、チャンピオンとしての重み、説得力が付いたと思います。ベルトを巻いて、めちゃくちゃベルトは重いと思いましたが、ベルトとしての価値はまだ軽いなと。自分が『KNOCK OUT』を背負って、これから価値を重くしていきます」とコメント。
試合が短期決着となり、「倒せなくてもいいので全ラウンド常に倒す姿勢でいかないといけない。そういう気持ちでいくと、1Rに必然的に勝てると思います。宮越戦にあったスタイルを作ってきたので、その練習通りやれば倒せると思っていました」と予想通りの結果になったという。
試合後のMMA挑戦アピールについては「僕は『KNOCK OUT』を変えるためにチャンピオンになったので、色んなことに挑戦してまだ誰もやっていないことをやっていきたい。それこそ、今野球界で大谷翔平が二刀流で話題になっています。以前、GONG格闘技のインタビューで“格闘技界の大谷翔平になる”と言っていて、それを有言実行します」と力強くコメント。
過去に鈴木はパンクラスの「2018年ネオブラッド・トーナメントフライ級」で優勝した実績を持っており、「MMAをやるからにはチャンピオンを目指します」とMMAでもチャンピオンを目指すという。
今後については「新しいコスチュームデザインが決まっていて、入場曲も自分らしいものに変えていきます。僕はチャンピオンになり、僕に勝てると思う人がいるなら上がってきて下さい。全員ぶっ倒します。お願いしやす! 以上!」と力強いコメントで締めた。
松倉信太郎(TRY HARD GYM)※田村聖に判定勝ち
初代KNOCK OUT-BLACK スーパーミドル級王座決定トーナメント決勝戦で田村から4度のダウンを奪う猛攻で勝利した松倉は「相手は凄く強くて自分もやられてしまって、どっちに転ぶかわからない試合でした。僕はKOすると言っていて、9分間、最後まで倒そうとやってきましたが、それを守れずに申し訳ない気持ちがあります。ベルトを獲ったのでこれから『KNOCK OUT』を変えていきたいと思います」とコメント。
この階級の新設を提唱し達成したことを受け、「僕はここまでたくさん負けてきて、ここぞという時にチャンスを逃しました。今回トーナメント決勝までいき、またやらかしてしまう想いもあり、凄くプレッシャーがありました。それを乗り越えたことで『KNOCK OUT』のチャンピオンとしての自覚も出ましたし、キャリアにとっても凄くプラスになりました」という。
田村については「本当に強い選手だったと思います。勝ちにきていて、自分が少しでも気を抜いたら終わりだなと思いました。あれが普通のワンマッチだったらああなっていないし、『KNOCK OUT』のタイトルが懸かっているからこそあそこまでの戦いができました」と振り返る。
今後については「色んな団体のチャンピオンは出てきてもらって挑戦してほしい。色んな団体があって、たくさんのチャンピオンがいます。『KNOCK OUT』にはBLACKとREDのチャンピオンがいて、見ている人には分かりづらい。そこは統一しないと真の『KNOCK OUT』チャンピオンになれないのかなと思います。僕はREDのベルトも獲って、胸を張って色々とやっていきたい」とヒジありのREDルールのベルトも獲って統一王者になるという目標を語る。
そして、「『KNOCK OUT』のチャンピオになったことで、これで僕の死に場所ができました。自分の家は大事に、いい家にしていきたい。大会は後楽園だけじゃく、幅広い層の方にも認知してもらいたいので、名古屋、九州などで大会を広めていきたい。僕としてできることは知名度を上げて、『松倉が出るなら見よう』と少しでも『KNOCK OUT』にお客さんを呼ぶ。それが選手としてできることなので、口だけにならないように全力で色々と変えていきたいと思います」とKNOCK OUT改革を掲げた。
重森陽太(伊原道場稲城支部)※スアレック・ルークカムイに3R判定勝ちし、KNOCK OUT-REDライト級新王者に
「昨日、KNOCK OUT-REDチャンピオンになることができました。普通だったらホッとしたり達成感を感じるのかなと思いましたが、KNOCK OUT-REDライト級は激戦区なので追われている感覚があり、改めて気が引き締まっています。
(スアレックの印象)5Rの方がやりやすかったなと。もっとパンチを打ってくると思っていて、パンチに対する対策としてバリエーションを色々と用意したら違う展開になり面食らいました。無理せず自分のペースで戦えたのかなと思います。
(判定で勝った手応えは?)前回は下がらせられる展開が多かったので自分からプレッシャーをかけることができましたし、自分の方が手数も多かったです。蹴り合いのラリーでも、ムエタイの基本ですが、自分で蹴り終わるようにしました。それを自覚しながら試合運びできたので、終わった時には勝ったという自信がありました。
(試合後のアピールでは一夜明け会見で言いたいことがあると言っていたが)勝ったら何を言おうか考えるのですが、昨日は試合に集中しすぎて特に何も話すことが出てきませんでした。今回は減量もかなり楽で、新日本キックではスーパーフェザー級でもやれるのかなと。『KNOCK OUT』にはスーパーフェザー級の選手がいないので、ライト級のベルトを持ちながらそこでも活躍できたら、より『KNOCK OUT』も面白くなるのではと思います。
(次戦は?)『KNOCK OUT』のチャンピオンになったのでコンスタントに参戦したいですし、さらに出るだけでなく中心選手として盛りあげていけたら。所属は新日本キックなので、双方にプラスになるように、バランスをとって試合をしていきたいと思います。試合間隔は1カ月でもいいので、両方両立できると思います
(ファンにメッセージ)日本人のレベルも上がっています。タイ人と互角に渡り合えることを証明していきたいと思います」
安本晴翔(橋本道場)※竹内賢一に3RKO勝ち
「昨日の相手はやりづらくて、手こずりましたが、結果的に倒せて良かったです。
(竹内のどこにやりづらさを?)凄く研究してきたのが伝わってきて、やりづらい部分を攻めてきました。
(試合結果の満足度は)今回は倒せないと思いましたが、いつもより
冷静に戦えました。結果的に倒れました。
(今回練習してきた技は出せたか)今回も狙っている技は1回も出せずに終わりました。
(10連勝の達成感は?)ここ1年でKOが増えて、倒せる自信が付いたので強い選手をぶっ倒していきたい。
(今後の階級について)今回減量は1日で終わらせました。普段は61kgしかなく、上でも下でもいいのですが、あまり減量はしたくないので上の方がいいかなと。
(ファンにメッセージ)昨日はありがとうございました。皆さんのおかげで勝つことができました。これからも強くなるので応援よろしくお願いします」
ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)※sasoriに判定勝ち
「素直にホッとしている気持ちが一番です。今回の勝利は1Rは自分が取って2Rは取られてしまって、3R目は気持ちだけで勝てたと思います。その気持ちは負けられない理由が私の方が多かった差なのかなとお思います。今でも、実力的にはsasori選手の方が強いと思うのですが、試合で負けられない理由があったから最後まで勝つことだけしか考えずに取りにいけたのかなと思います。色々と課題はありますが、今回も自分を褒められる試合ができたと思います。僅差でも今回は全然嬉しいです。
(sasoriについて)映像を見ていてどんどんギアを上げていく選手だと分かっていたので、必ず1Rは取らないと2、3Rは取れないと思っていました。1Rは何が何でも取りにいく気持ちであの試合に臨みました。それで1Rはしっかり取れたと思います。1R目が終わった時に、会長から『次から出てくるからな、気をつけろ』と言われたので、頑張って集中していましたが、2R目の後半に一発いいストレートが入って、ちょっとそこから畳みかけられた危ないシーンがありました。そのもらった時に会場が沸いていてめちゃ盛り上がっているなと思って、一発返したらさらに沸いたのでsasori選手のおかげで自分の試合が面白くなれたのが本当に嬉しいです。
(作戦の変更はあった?)会長のセコンドが凄く良かったです。2Rに右ストレートが当たっていて、その単発ばかり狙い過ぎてその後にもらってしまいました。今回試合前にerikaさんとの練習でも右ばかりになってしまい、そこを会長に注意され『もっとジャブを使え』と言われてからジャブを意識して蹴りにつなげられました。
(普段よりも重い契約体重だったが)食事減量が0だったのでめちゃくちゃ動きがいいなと思いました。ちょっと重いかなと思いましたが、48kgでも行けるのかなと。ベストは47kgですが、相手は少なくなるので48kgぐらいまでで戦っていけたら。そこでも通用できるところを見せたかったので幅が広がったと思います。
(苦しい場面でヒザ蹴りも有効だったが)1Rは出せなかったが、3R目にヒザ蹴りが入るようになったのでsasori選手が変わったのかなと。あとは自分が気持ちを前に出していき詰めてヒザ蹴り、離れ際に蹴ることを意識していました。
(やりたいチャンピオンは?)何人かいて宮田さんに言っていて交渉してもらっています。46kgの防衛戦を1年間していないので防衛戦をしてみたいのですが、46kgの選手は限られてますし、候補は4人ぐらいいるのでお願いしてます。
(試合後何を食べたか)カップラーメンを食べましたが、考え方がアスリート気質になっているのか、汁と具を食べたら身体に悪いと思って麺だけ食べて、残りは捨てました(笑)。
(試合後の「怖かった」と言われたが)試合の日は怖さがなく、自分のミドル、パンチで意外と止まってくれるなと。練習の段階が怖くて、こんなんじゃダメだ、ボコられるという日々を送っていました。負けたらどうしよう、戦績に一敗が付いたらどうしよう、無敗じゃなくなったらどうしようという気持ちと戦ったので解放された気持ちになりました。
(sasoriが夢に出てきたことは?)なかったです。今回は自分のパフォーマンスを意識していたので、全然相手のSNSは見てないし、気になりませんでしたが、試合当日はsasori選手に1RKOされる夢でした。縁起が悪い夢はラッキーだというので、良い夢を見て良かったと思いました(笑)。
(sasoriが笑いながら戦うことに関して)リング上では怖くはなかったですし、そういうのは関係なく自分の気持ちが強かったです。相手の映像を見ていて、笑っている時に一発入れることを考えていたので気にしませんでした。
(他団体王者狩りは『KNOCK OUT』のリングにこだわるか)
※宮田プロデューサーが代弁
僕らの想像を超える進化を見せているので、だからこそ対戦相手は難しくなっています。必ずしも『KNOCK OUT』のリングじゃないといけないとは思っていなく、場合によっては違うリングに乗り込んでもいい。どんどん強くなってほしいし、そうあるべきだと思うので、いいカード、強い相手となら組んであげたい。そのためなら、出撃するのもありかなと思います。期待して下さい。
(ファンにメッセージ)たくさん注目していただいて、応援して下さる方に報告したいために気持ちを強く頑張ることがきました。これから応援してくれる方が増えて、応援してくださる熱もあると、もっと頑張りたいと思えるのでこれからも応援してください。他の選手とは違う凄い舞台を自分を見せたいと思うので、これからもよろしくお願いします」
小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)※横野洋に2RKO勝ち
「本来は大田拓真選手とやる予定でしたが、横野選手が急遽のオファーを受けてくれて感謝しています。レベルの差もあったと思いますが、1、2年前とは違う小笠原瑛作になっていて、今の自分は誰が相手でもしっかり返り討ちにする自信があるので期待してもらえたらと思います。
(フィニッシュ技について)横野選手の映像を見た時からローで倒そうかなと。予想通り、想定内の勝ち方でした。
(満足度は)横野選手があそこで絶えてくれたら激闘になっていたかもしれませんが、そうなる前に倒し切りました。
(この先の意気込みを)自分は成長してるので誰が来ても倒せる自信がありますし、他団体のチャンピオンは誰でもいいので挑戦してもらって返り討ちにします。これだけいいカードがあって、もっとたくさんのお客さんを呼べるので、もっと大きな会場で開催できると思っているので、そういうところに持っていけるように全ての試合をしっかり勝っていくことがこれから必要になってくると思います。
(ビッグマッチ開催への手応えは)昨日の最後は後輩の(鈴木)千裕が締めましたが、それ以外の試合もいい内容のものが多く神興行といっていいと思うのでビッグマッチに近くなっていると思いますが、宮田さんどうでしょうか?
(ビッグマッチではどういうことを実現させたいか)そういう大会にふさわしい相手じゃないと盛り上がらないので、他団体のチャンピオン、強い相手などを用意してもらって、『KNOCK OUT』の強さを証明していくことがふさわしい試合になると思います。
(階級を上げて手応えは)55kg級でも僕はフィジカルは強い方。全然身体の圧の差を感じなかったし、57kgでもやっていけると思いますが、ベストは55.5か55。やはりこのベルトを防衛していくことがチャンピオンとしてやっていくべきことの1つ。57kgでもふり幅を持って試合はできると思います。
(次戦はいつぐらいに?)ケガがないので9月に組んでもらいたいのですが、2年前から撮影しているカザフスタンでの主演映画の撮影がもしかしたら現地で8月後半から9月になるかもしれない話があり、それと調整をしながら映画撮影が決まったらその後に考えていきます。
(ご自身にとってビッグマッチとは?)まずは代々木第二体育館が第一歩。後楽園ホールも好きですが、代々木を毎回埋められたら、東京ドームとか大きいところでもやりたいです。そこを目指していきたいです
(ファンにメッセージ)『KNOCK OUT』の大きいところまで持っていきます。応援よろしくお願いします」
バズーカ巧樹(菅原道場)※康弘に3RKO勝ち
「昨日は予定通り痛めつけて倒してやりました。
(フィニッシュ技が予告していたスコーピオンキック?)あれではありません。試合で出したかも言えません。あれではないのは確かです。次回、楽しみにしてもらえれば。
(康弘の反撃について)全部想定内でした。
(試合全体の満足度は?)痛めつけて3Rで倒そうと思っていたので計画通りでした。
(試合で見せていた上段後ろ廻し蹴りの名前は?)それは分からないです。
(次戦について)特にないです。目の前の相手を倒すだけです。
(『KNOCK OUT』にこんなことをして欲しいという野望は?)特に……。強い相手が組まれればと思います。
(出場が決定している10月3日の菅原道場主催大会『鉄拳13』に向けて)もっと強くなるのでよろしくお願いいたします」
中島弘貴(LARA TOKYO)※サッシスに1RKO勝ち
「1RKOで勝てて良かったです。試合前は調子が良かったので、試合でもっといい動きが見せられると思ったのですが、相手と向き合ってわかる巧さがあって、あまり巧くやらせてもらえなかった。しっかり次はいい経験になったので次に活かします。
(久しぶりの試合でブランクは感じたか)1年近く練習を休んでいたが、逆に練習を再開して凄く調子良かったです。相手の巧さもあり、自分も本調子ではなかったかと思います。
(最後のラッシュの手応え)3RぐらいにKOできたらいいなと。久しぶりの試合で第1試合なので判定はないと思っていたので、思ったよりも早くパンチを効かせられて良かったと思います。
(目標のタイトルについて)希望としてはあと2、3戦ぐらいして、日本で一番強い海人選手とやるしかないなと。それまでに仕上げられたらと思います。
(タイトルマッチまでにどういう相手とやりたいか)希望はありませんが、強い相手とやってKOで勝ってお客さんに納得してもらえるような試合をしていかないといけないと思っています。
(ファンにメッセージ)組んでいただいた試合は毎回スカ勝ちしてお客さんを満足してもらえる試合をしていきます」